令和3年9月15日:第3回定例会 本会議 代表質問のご報告⑥【県警察における新型コロナウイルスに感染した死体の取扱いについて】

令和3年9月15日、県議会定例会にて行った代表質問の内容と答弁要旨を掲載致します。

【令和3年10月1日(金)テレビ神奈川(tvk)にて市川よし子の代表質問が放送されます!】

1 コロナ禍における喫緊の課題について

(5) 県警察における新型コロナウイルスに感染した死体の取扱いについて

≪質問≫

「県警察における新型コロナウイルスに感染した死体の取扱いについて」です。

新型コロナウイルス感染症は、8月に入り爆発的な感染拡大となり、ようやく減少傾向も見られてきましたが、感染者の拡大により、医療機関がひっ迫し、感染者は入院先も見つからず自宅療養を余儀なくされるなど医療崩壊と言ってもいい状態が発生しました。
こうした中、軽症・無症状との判断を受けた感染患者が病院への入院がかなわず、自宅療養中に、容体が急変し、残念ながら自宅で亡くなられる方が出るなど大きな問題となっているところです。
こうした場合は、病院での必要な治療を受けているわけでないため、死因を究明するため法律により警察官がご遺体を取扱わなければならず、死因究明に従事する警察官は、感染のリスクを抱えながら、日々の多忙な業務を行っていると聞いています。
また、自宅で亡くなられた方の中には、検査を受けず、新型コロナウイルスに感染していた事実が分からないまま急変し亡くなった方も多くいるはずで、死後の検査の後に感染が判明するケースもあると仄聞します。そう言ったいわゆる変死の事案に関しても、感染の有無に関する事前の知識や感染防止のための装備もないまま、警察官は事件事故の判断を行うため、死因を究明のための業務に従事しなければならないなど、多くの警察官が常に新型コロナウイルスの感染のリスクにさらされていることに私は大きな危惧を感じざるを得ません。

そこで、警察本部長に伺います。
県警察における新型コロナウイルスに感染した死体の取扱いの現状と死体の取扱いに従事する警察官の感染防止対策について伺います。
以上です。

≪警察本部長答弁≫

○ 県警察における新型コロナウイルスに感染した死体の取扱いについて、お答えします。

○ はじめに死体の取扱状況についてです。

○ 県警察では、昨年、約12,400体の死体を取り扱い、犯罪性の有無について調査しました。このうち新型コロナウイルスに感染していた死体は9体ありました。

○ また、本年は、8月末時点での新型コロナウイルスに感染していた死体は57体で、前年同期比で55体増加しております。
なお、本年8月中に新型コロナウイルスに感染していた死体は22体となっており、死体を取り扱う警察官の感染予防は重要と認識しています。

○ 現在9割を超える警察職員へのワクチン接種を終えておりますが、こうした状況を踏まえ、新型コロナウイルスに感染した疑いのある死体を取り扱う際には、ゴーグル、マスク、防護服、手袋の着用を徹底しています。

○ 具体的には、死体の取扱いに従事する警察官に対し、防護服の着脱の手順を習熟させ、汚染部分に触らない、手指消毒前に自身の顔等を触らないなどの指導を繰り返し行っております。

○ また、死体の収容、搬送には、気密性が高く、体液等が浸透しない専用の袋を使用しています。

○ 更に、新型コロナウイルスに感染した死体の取扱いに従事する警察官の処遇については、感染症等接触手当を支給しているほか、公務が原因で感染したと疑われる場合には、公務災害としての認定を求めることもできます。

○ 県警察では、今後も、新型コロナウイルス感染症の感染防止に留意しながら、死体の犯罪性の有無についてしっかりと調査し、安全で安心して暮らせる社会の実現に取り組んでまいります。

○  以上でございます。

 

 

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