令和3年9月15日:第3回定例会 本会議 代表質問のご報告④【地域医療構想のこれからのあり方について】

令和3年9月15日、県議会定例会にて行った代表質問の内容と答弁要旨を掲載致します。

【令和3年10月1日(金)テレビ神奈川(tvk)にて市川よし子の代表質問が放送されます!】

2 その先の神奈川へ向けた取組について

(2) 地域医療構想のこれからのあり方について

≪質問≫

「地域医療構想のこれからのあり方について」です。

これまでの地域医療構想は、人口減少を背景に、ともすると病床数の削減のみの視点で議論されてきましたが、今回のコロナ禍は、その考えを大きく覆すものであったと今まさに実感しているところです。
県は、地域医療構想の実現に向けて、病床機能の分化(ぶんか)・連携や地域包括ケアを推進し、高齢、あるいは病気があっても住み慣れた地域で自分らしい生活を送れるよう、病院だけではなく関係者が一体となって、地域全体で支える体制の整備に努めるとしています。
地域全体で支える医療の取組みを進めるためには、まずは一人一人に「かかりつけ医」を定着させること、そして、患者の診療に必要な、診療(しんりょう)内容、薬歴、検査等の医療情報や介護情報を関係者間で共有、閲覧する仕組みを整えて、医療介護の関係者が連携して患者の地域生活を支えられるようにする必要があると考えます。
また、新型コロナウイルス感染症対策でも、地域療養(りょうよう)の神奈川モデルにおいて、患者のデータを、地域のかかりつけ医と保健所などの関係機関が共有することで、適切な健康観察や治療につなぐなど、情報をICT化することの有効性が改めて明らかになったところです。
そうした中で、県は、医療と介護のデータ共有を進めるため、「神奈川県地域医療介護連携ネットワーク構築ガイドライン」を策定し、そのガイドラインに沿って、一部の地域でモデル事業を進めていると承知しています。
これらの取組により一部の地域では医療機関と介護施設間のネットワークが構築されましたが、団塊の世代が75歳以上となり高齢人口がさらに高まるとされる2025年は目前に迫っており、医療・介護ニーズのさらなる増大が見込まれることから、県内でのネットワーク構築を待ったなしで進めていく必要があります。
新型コロナ感染症という未知のウィルスに遭遇した今、新たな脅威も想定した、持続可能な地域医療のあり方を考えるためには、身近な地域から考える「ボトムアップ」の視点がより重要となり、それには、先に述べたように「かかりつけ医」と「データ共有」の二つの要件が必要不可欠になってくると考えます。

そこで知事に伺います。
コロナ禍を受け、これからの地域医療を考えるとき、病床の削減という従来の視点ではなく身近な地域の視点から構築をはかること、それには「かかりつけ医」の定着が必須と考えるがご所見を伺います。
また、病床機能の分化・連携や地域包括ケアの推進を図るため、今後どのように医療・介護等データ共有のネットワークの構築を推進していこうとしているのか所見を伺う。

≪知事答弁≫

次に、地域医療構想のこれからのあり方についてです。
必要な時に身近な地域で質の高い医療・介護を安心して受けられるために、気軽に相談できる「かかりつけ医」は、大きな役割を担います。
しかし、令和2年に日本医師会が行った「かかりつけ医」に関する調査では、「かかりつけ医」を持つ人の割合は55%にとどまっており、「かかりつけ医」を持つことの大切さを、さらに周知していくことが必要です。
また、令和3年5月に医療法が改正され、令和4年度から、医療機関が持つ、「かかりつけ医」や「専門外来」といった、外来としての機能を県に報告する制度が始まります。
そこで、県としても、その情報に基づき、県民が「かかりつけ医」を選びやすくなるよう、適切な周知に努めていきます。
次に、医療・介護等データ共有のネットワーク構築についてです。
県では、横浜市の鶴見区を中心とした地域で進められている「サルビアねっと」の構築を支援しており、現在、113施設が参加し、1万人以上の患者の情報共有が行われています。
しかし、限られた地域でのネットワーク構築に留まらず、県内の他地域にも取組みを広げることが求められています。
そこで、今後は、「サルビアねっと」の成果や課題の検証を踏まえ、各地域におけるネットワーク構築への支援を検討していきます。
こうした取組により、地域医療構想の実現に向け、「かかりつけ医」の定着や地域医療介護連携ネットワークの構築を進め、地域包括ケアの充実を図ってまいります。
答弁は以上です。

≪要望≫

地域医療のこれからについてキーワード2つお答えいただきましたけども、つながりが私はキーワードだと思っている。
医療とつながる、そしてデータでつながる、そういう地域医療ぜひ構築していただきますようにお願いを申し上げる。

 

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