立憲民主党・かながわクラブ 2026県議会報告

2026県議会報告 1枚目

2026県議会報告 2枚目

その先のかながわへの取組について

市川よし子県議 本会議一般質問に立つ

令和8年2月25日 神奈川県議会「第1回定例会 本会議 一般質問」において、市川よし子議員が質問を行いました。

1 特別自治市移行に伴う費用負担の考え方について

市川
仮に特別自治市へ移行することとなった場合、警察署や県立学校などの県有施設の移転等の際に生じる新たな費用負担について、県としてどのように対応しようと考えているのか、知事の所見を伺う。

知事
その先のかながわへの取組について何点かお尋ねがありました。まず、特別自治市移行に伴う費用負担の考え方についてです。
現在、県内の3つの指定都市の区域には、県や県警の庁舎をはじめ、県立高校や都市公園、県営団地などの県有施設が、約700箇所あり、それらの財産価格の総額は、1兆円を超えています。仮に、指定都市が特別自治市へ移行し、県の区域外となれば、指定都市の区域内にある県有施設は、基本的には、県の区域内に移転するか、特別自治市に移管等をすることになります。
この移転や移管等に係る費用は、県自らの判断でなく、指定都市側の意向により生じるものであり、本来県が支出する必要がない経費であるため、県は、原因者である指定都市に対して、負担を求めていく必要があるのではないかと考えています。
そこで、県は、こうした考えに基づき、県有施設の移転や移管等に伴う影響がどの程度になるかなど、その費用負担の考え方について、検討していきます。いずれにしても、こうした費用は、指定都市が特別自治市に移行することに伴い、新たに発生するものであり、指定都市の市民を含む県民の皆様にとって、大きな負担となることに変わりはありません。
県としては、特別自治市構想には、新たに大きな負担というデメリットも生じるということを、今後も県民の皆様にしっかりと周知してまいります。

市川
統治のあり方を決めるのは、そこに住む住民自身でなければならないと、先ほども申し上げましたけれども、私は強く感じています。その判断のためには、メリット・デメリットも含めた客観的な判断材料が必要となります。
先ほど、700箇所、1兆円というようなお答えもありましたけれども、やはり、そうした情報もしっかりと伝えていって、県としても、そうした情報に対して具体的な検討をお願いしたいと思います。

2 「サイバー防災訓練」などのサイバー防御への取組について

市川
県庁内のシステムがサイバー攻撃を受けたとしても、しっかり対応できる能力を高めていくとともに、基幹的なライフラインがサイバー攻撃の影響を受け、大規模な障害が発生したとしても、自然災害と同様に対処できるよう、訓練などを通じて、対応力を高めていく必要があるのではないかと考える。
そこで、サイバー攻撃への対処能力を向上させるため、サイバー攻撃を受けたとの想定の下での訓練、いわば「サイバー防災訓練」を行っていく必要があると考えるが、県はどのように取り組むのか、所見を伺う。

知事
サイバー攻撃による停電や通信断絶などインフラ障害は、原因の特定や事態の推移の予測が難しく、被害が長期化すると、県民生活に深刻な影響が及ぶことがあることから、これらの事象への対処力を高めておく必要があると認識しています。
そこで県は、インフラ事業者などとの情報共有や関係機関との連絡調整、長期に及ぶ住民の避難に対応するための対策本部の設置などを円滑に行えるよう、毎年行っている防災訓練に、新たに大規模インフラ障害を念頭に置いたメニューを組み込みたいと考えています。
また、県のネットワークや情報システムに対するサイバー攻撃も増加しています。例えば、県のインターネット接続口である神奈川情報セキュリティクラウドにおいては、市町村分も含め、令和5年度は約6,000万通、6年度は約7,500万通の不審メールを隔離しています。
このように、現時点ではサイバー攻撃に対する防御はできていますが、攻撃の高度化・巧妙化により、万が一攻撃を受けてしまった場合の対応力も強化するため、県庁内での訓練の実施を検討していきます。
県は、こうした訓練を通じて、県民生活への深刻な影響を及ぼす、サイバー攻撃への対処能力を高めてまいります。

3 神奈川県の民際外交の伝統を踏まえた国際交流について

市川
市民レベルの交流が、相互理解と多文化共生社会の実現に大きく資するものとなるので、県として、これまで民際外交を展開して培われた土壌を活かし、国際交流の機会を積極的に設けていくべきではないかと考える。
そこで、国際的な市民レベルの相互理解を促進するため、今後、本県の民際外交の伝統を踏まえた国際交流にどのように取り組んでいくのか、所見を伺う。

知事
県はこれまで、米国・メリーランド州など8つの友好交流地域やベトナム等と交流を進めてきたほか、様々な国・地域と、多様な交流に取組んできました。
国同士の関係は、その時々の情勢で緊張したり変化する場合もありますが、自治体や市民レベルでの国際交流は、相互理解を深め、平和の実現にも寄与するものであるため、国家間の関係に関わらず、様々なきっかけを捉えて推進していくことが重要です。
そこで、来年度は、県と中国・遼寧省、韓国・京畿道で実施している三県省道スポーツ交流事業を本県で開催するに当たり、日中韓の青少年による文化交流も実施したいと考えています。
また、民間が実施している友好交流地域への青少年派遣に対し、県が民間団体と受入先との間でコーディネートを行うなど、青少年交流の一層の促進を図ります。
さらに、来年開催されるGREEN×EXPO2027を、ベトナムフェスタin神奈川やKANAFANまつり等の国際交流イベントでPRすることにより、多くの国や地域の方の参加を促していきます。そして、GREEN×EXPOの会場において、多文化交流のためのステージイベントやワークショップ等の実施を検討していきます。
こうした取組により、様々な分野における自治体や市民レベルの国際交流を一層促進してまいります。

市川
サイバー防災訓練と民際外交については、大変前向きなご答弁をいただきました。いずれも、これからを考えると大事な取組だと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

4 統一地方選挙におけるSNS対策など公正な選挙に向けた取組について

市川
統一地方選挙の準備にあたり、昨今頻発する候補者に関する虚偽情報の拡散に対して、県として取りうる対策はあると思われるので、関係各所と十分に調整をしていただきたい。
そこで、来年予定されている統一地方選挙において、候補者に関する虚偽情報の拡散に対して、県選挙管理委員会としてどのように対応しようとしているのか、所見を伺う。

選挙管理委員会書記長
統一地方選挙におけるSNS対策など公正な選挙に向けた取組について、お尋ねがありました。
これまで県選挙管理委員会では、選挙時におけるSNS等を通じた真偽不明の情報発信は、選挙結果に重大な影響を及ぼし得る深刻な課題と認識し、他の都道府県選挙管理委員会と共に、国による実効性ある対策や公職選挙法改正の必要性等の検討を重ねてきました。
しかし、こうした行為を規制するには、表現の自由との兼ね合いから、慎重な検討が必要との意見も多く、現時点では法改正は見送られており、来年4月に予定されている統一地方選挙までに、国として実効性ある対策が取られる見込みは立っていない状況です。
そこで、県選挙管理委員会では、統一地方選挙に向けて、現行制度においても実施可能な対策について、今後速やかに検討していきます。
まず、広報啓発活動として、有権者に向けて、選挙に関するSNS等のインターネット上の情報については、発信源の確認や、複数の情報を比較するなど、真偽を見極めるよう、SNS等も活用しながら注意喚起していきます。
また、虚偽情報の拡散による被害を受けた候補者への対応として、県選挙管理委員会のホームページ等に県弁護士会やプラットフォーム事業者等の問合せ先を記載できるよう、関係機関と調整を進めます。
県選挙管理委員会は、今後の統一地方選挙に向けてこうした取組等を進めていくことで、候補者に関する虚偽情報の拡散防止に取り組んでまいります。答弁は以上です。

市川
選挙がSNS中心の時代に変わりつつある今、非常に憂慮すべき問題です。相談の入り口について、色々先ほどご答弁がありましたけれども、やっていただくところ、スタートラインについたというところなのですけれども、県でできることもあると思います。そして、国の動向も注視しつつ、更なる期待を、ぜひ公正な選挙のために、よろしくお願いします。

神奈川県議会議員(川崎市幸区)市川よし子 立憲民主党・かながわクラブ2026県議会報告

県政の諸課題について

2026年.2月26日 令和8年 第1回 県議会定例会 神奈川新聞 本会議 一般質問

1 神奈川県立福祉機構への移行について

市川
新たに発足する「地方独立行政法人神奈川県立福祉機構」には、過去を総括した上で、当事者目線の福祉を県内に横展開する使命がある。これは単なる運営主体の変更ではなく、県の障害者福祉を根本から立て直す転換点でなければならない。
そこで、第一に、中井やまゆり園職員の人権意識の醸成について、これまでをどう総括し、どう改善していくのか。第二に、今回の事態を重く受け止め、本庁所管部局の組織体質改善にどのように取り組むのか。第三に、4月以降の県立福祉機構の体制はどのようになるのか、併せて所見を伺う。

知事
まず、中井やまゆり園の人権意識の醸成についてです。園では過去の虐待を反省しプランを推進してまいりましたが、新たな不備の露呈は当事者目線の欠落であり、愕然とする思いです。職員の意識を足元から見直し、全員参加の研修を通じて改革に邁進いたします。
次に、本庁の組織体質改善についてです。園の不適切事案や監査不足に対し、私は責任を痛感しております。「当事者目線の障害福祉」への大転換という約束が、職員一人ひとりに届いていませんでした。改めてこの問題を徹底的に考える場を設け、組織の成長につなげてまいります。
最後に、4月以降の福祉機構の体制についてです。ガバナンス不全を解消するため、独立した「内部統制・コンプライアンス部門」を設置し、法令遵守を徹底いたします。また行動規範を明文化し、全スタッフに理念を浸透させてまいります。法人が福祉のフロントランナーとなれるよう、県としても緊密に連携し後押ししてまいります。

市川
新法人が県民に理解されるためには、中井やまゆり園の改革にとどまらず、新たな福祉を県内に広める必要がある。特に、遅れている地域移行を推進するため、入所施設が圧倒的に不足している川崎市などの都市部において、福祉機構が系列のグループホームを展開することも検討すべきと考えるが、知事の所見を伺う。

知事
グループホームの展開についてですが、現在調整中の県立グループホームは、まずは園の利用者が地域移行できるよう、園に近い地域での設置を進めてまいります。
グループホーム設置には民間の力を生かすことが重要です。県としては、福祉機構が運営で得た重度障害者支援のノウハウを広く発信することで、都市部を含む県内各地で民間事業者の参入が進むよう後押ししてまいりたいと考えております。

市川
川崎市では本当に入所施設が足りない。新しい福祉の展開は、むしろ人口の多い都市部で進めることに意義があるはずだ。県立施設がない地元・川崎での展開を心から検討していただきたい。

2 医療事故を踏まえた対応について

市川
令和7年9月に県立がんセンターで発生した医療事故を受け、中止されていた胃がん・食道がんの手術が今月2日に再開された。病院側はホームページ等で、医療安全体制の点検・強化やガバナンスの再構築に取り組んだとしているが、組織としての管理体制が真に立て直されたのか改めて確認する必要がある。
県立病院機構の設置者である県として、今回の手術再開にあたり、医療安全体制は十分に確保されたと考えているのか。県民への説明責任を果たす観点から、知事の所見を伺いたい。

知事
まず、お亡くなりになられた方とご家族に対し、深くお悔やみ申し上げます。
今回の事故を受け、県立病院機構では理事長の指揮下で点検を進めてきました。その過程で、緊急時の相談ルートが不明確であるなど、組織の意思決定、すなわちガバナンスに重大な課題があることが判明いたしました。
これを受け、がんセンターでは夜間・休日を含め緊急時に判断を下す幹部を日ごとに指定し、システムで明示するなど、迅速に情報を把握・対処できる体制を強化しました。また、医療安全部門の医師増員や手順の再確認を行い、外部専門家によるチェック体制も導入しております。
私からも機構へ原因究明と再発防止を直接指示し、安全体制の確保を確認した上で手術再開に至ったものです。今後も高度な医療が安全に提供されるよう、取組を注視するとともに、必要な支援を行ってまいります。

市川
県立がんセンターにおいては、コンプライアンスを含めたガバナンス改革をさらに加速させていくよう求める。現場の医師たちは高い使命感を持って県民の命に向き合っている。事故の反省を活かすとともに、そうした医師の方々のモチベーションを維持できるような組織づくりにも、ぜひ取り組んでいただきたい。

3 条例に対する考え方について

市川
知事はこれまでDV・ストーカー被害者支援に関する条例を制定すると表明されているが、今後策定される条例については、DV防止法及びストーカー規制法の趣旨を踏まえ、性別にかかわらずすべての被害者の人権と安全が等しく守られる構造とする必要があると考える。
そこで、今回策定される条例は、DV・ストーカー被害者支援を主たる目的とする条例なのか、また、どのような考え方のもとで制度を構築していくのか、所見を伺う。

知事
県では、川崎市での事件を重く受け止め、被害者を支援するための施策を充実させ、確実かつ継続的に実施できる普遍的な仕組みとして、条例の制定に向けた検討を進めることといたしました。
DV・ストーカーについては、誰もが被害を受ける可能性があることから、条例では、性別にかかわらず社会全体で被害者を支援することを、基本的な考え方の一つとして検討を進めてまいります。
被害者の支援については、DV防止法やストーカー規制法において、女性支援法で規定する相談や保護などの支援施策の活用が位置付けられています。また、DV被害者の多くが、生活困窮や家族の問題、心身の不調など、複合的な課題を抱えている状況にあります。
こうしたことから、支援の強化には、困難な問題を抱える女性等への支援施策の充実が不可欠です。さらに、男性被害者については、女性支援法に基づく支援が受けられず、公的な保護施設もないなど、支援メニューが限られている現状があります。
そこで、条例の制定に当たっては、DV・ストーカー被害者支援と、困難な問題を抱える女性等への支援を連携して推進するとともに、男性被害者への支援施策の充実が図られるよう、検討を進めてまいります。
引き続き、DV・ストーカー被害者の目線に立った支援体制の充実・強化を目指し、条例の制定に向けた検討をしっかりと進めてまいります。

4 ストーカー事案の加害者側への対応について

市川
ストーカー被害者の不安を取り除き、その安全を確固たるものとするためには、被害者側への働きかけのみならず、加害者側への働きかけや更生、再犯防止策が極めて重要である。加害行為を繰り返させないための積極的な取組を推進する必要があると考えるが、県警察におけるストーカー事案の加害者側への対応について、所見を伺う。

警察本部長
県警察では、ストーカー事案を認知した際、関係法令に基づく検挙のほか、ストーカー規制法に基づく禁止命令や警告を行い、被害者の安全確保を最優先とした取組を強化しています。その結果、昨年中の検挙件数は224件(前年比158件増)、禁止命令及び警告の件数は計194件(同112件増)と大幅に増加しました。
また、禁止命令を受けた者が行為を繰り返さないよう、加害者への定期的な連絡を実施しています。その中で、精神科医療機関における治療の有用性を教示し、医師の受診を薦める取組を行っています。現在、精神医学的治療の専門知見を持つ医師2名を指定医として委嘱しており、昨年受診した加害者は6名と、前年より5名増加しました。
今後は、より多くの加害者を医療につなげるため、県が実施する対応方法の研究に協力するなど、ストーカー加害者対策のさらなる充実を図ってまいります。

市川
ストーカー関連で2問質問した。2012年に逗子市で発生した殺人事件は法改正につながる衝撃的なものであり、本議会でも繰り返し議論されてきた。にもかかわらず、再び本県で同様の悲劇が発生してしまった事態を重く受け止めるべきだ。
二度とこのような悲劇を繰り返さないため、被害者の命と尊厳を守る強い視点に立ち、本日質問した。今後策定される条例においては、県警察と緊密に連携をはかり、実効性のある、被害者を支援する仕組みが構築されることを強く望む。
中井やまゆり園については、この議場で何度も質疑を重ねてきただけに、現在の状況には虚しさも感じる。しかし、今こそが膿を出し切る最後の機会だ。本県の障害者福祉の真の転換点となるよう、県には不退転の決意で取り組むことを強く求める。

たのんでよしこ、まかせてよしこ<br>【政策提言】実現しました!

企業誘致策セレクト神奈川NEXTへ共生社会実現に向けた障害者雇用のインセンティブを導入!

10月22日の決算特別委員会にて、「新たな障害者雇用とセレクト神奈川NEXT」について質問を行いました。
私は昨年9月の定例会以来、本県の企業誘致施策において、従来の経済波及効果だけでなく「社会課題解決」の視点、特に共生社会の実現に向けた障害者雇用へのインセンティブ導入を訴え続けてきました。
質疑を通じて、本県の実雇用率や達成企業割合が全国平均を下回っている現状が浮き彫りとなりました。さらに、多額の県費を投じる誘致施策「セレクト神奈川NEXT」の認定企業においても、法定雇用率の達成率が42.2%と県平均をさらに下回っている実態を厳しく指摘し、来年度からの制度改善を強く迫りました。

その結果、局長より「来年度に向け、障害者雇用のための設備投資への補助を念頭に、共生社会の実現という視点を新たに盛り込む」という、極めて前向きで心強い答弁を引き出すことができました。

理念だけでは社会は変わりません。福祉部門だけでなく産業施策など、部局を横断して具体的な仕組みに落とし込んでこそ、真の社会変革が実現します。障害の有無等にかかわらず、働きたい意欲のある方が自分らしく働くことができる社会を目指し、これからも全力で取り組んでまいります。

さらにその先の神奈川へ!

※セレクト神奈川NEXT推進事業費…市場の創出や拡大が見込まれる成長産業の企業等の立地の促進を図るため、県内に立地する企業の土地・建物・設備への投資やオフィス等の賃料に対して補助する。また、障害者雇用等に積極的に取り組む中小企業に対して新たに補助額を上乗せする。

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